海辺に誰かがひとりで立っている。
その後姿をみるかぎり、高貴な人物である事が分かる。
金色のサークレット、首輪、腕輪・・・広がる高級そうなマント。
「ここにいらっしゃいましたか、ファラオ」
「セト」
ファラオと呼ばれた彼が振り返ると、そこには神官が立っていた。
頑丈そうな軽装鎧に金のロッド。髪を隠すようにかぶっている白い布の帽子。
帽子というよりは布切れだが・・・・・・。
神官は言った。
「先王は偉大でした。お気を落とされずに・・・・・・」
「世の中に不安がよぎる・・・・・・。統治が薄れたりなんてしないだろうか・・・」
「何をおっしゃる。貴方も偉大だ。それに・・・私がおります」
幼少の頃からセトは魔術師としての実力があった。
また、セトは先代の王の息子である彼の一番の友であり部下だった。
それは永遠にかわらない。永遠に忠誠を誓った。間違いない。
「例え私が裏切るような事があってもそれは愛、いつかまた貴方にまためぐり合うでしょう。」
「その時もよろしくな・・・セト」
「それはその時・・・でございます。今は今、私は貴方を守り抜く。」
「ありがとう。」
「もちろん・・・貴方の部下としてではありませんよ。貴方を愛しているのですから・・・」
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