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天球ギャラリー

小説、イラストの保存庫です。
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DQ3ルビス様

ルビス様



原寸サイズはこちら。

(2011/3/21/デジタル)

主線:Painter スムーズ丸ペン
彩色:Painter 新シンプル水彩

前回のフローラより「粗さ」を下げてみました。
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DQ5フローラ


フローラ



原寸サイズはこちら。

(2011/3/20/デジタル)

主線:Painter スムーズ丸ペン
彩色:Painter 新シンプル水彩

太陽神の贈り物を尋ねて7

「ここがサマンオサか…」

今まで居たランシール、アリアハンは海の国であり南国で暖かだったが、
途中で通ったバハラタは乾燥した大陸、グリンラッドは驚くほどの雪景色…
もとの世界であれほど雪が積もっている場所をイザはまだ見たことがなかった。
もっとも、人生の大半、つい最近まで山の上だけで暮らしてきたイザにとってはほとんどがはじめての場所なのであるが。

また、グリンラッドの祠は井戸とは大違いの空間であった。
三箇所のほかの祠と繋がるグリンラッドの祠には、要するにイザたちからすれば井戸が三つもあるように思えた。
きちんと壁で仕切られており、どこへ行く旅の扉だと親切にも札がつけられている。

この世界はイザたちのいた世界より進んでいるのだろうか。
それとも、イリス人たちが造った月鏡の塔のように、イザたちの時代には忘れられてしまった世界なのだろうか。

そしてここサマンオサはそれとはまた違った空間であった。

高い山に囲まれて海は見えず、荒々しい山地に起伏の激しい大地、そこを流れる一本の大きな川…
時折姿を見せるのは仮面を被った人型のモンスター、ゾンビマスターだ。
縄張りに入り込んできた侵入者だと思って襲ってくるようで、山地から離れて平坦な草原に出るとゾンビマスターの姿はまったく見えなくなった。

「ゾンビマスターは、もともとは隠れ住んでる生き物だ。
あれが草原や城の近くに頻繁に出てたあの頃が異常だったに違いねえ」

カンダタに連れられて道なりに進んでいく途中にも、種類は違ったがいろいろなモンスターに出会った。
バハラタ周辺で見た紫色のゴリラよりも一回り以上も大きな緑色のゴリラ、ベホマスライム、妙に甲羅の硬いガメゴンというワニだ。

カンダタに教わったのは、正攻法では効率の悪い敵もいるということだった。
ガメゴンにルカニをかけてから剣で倒しにいくよりも、遠くからチャモロが習得したばかりのザキで一発を狙うほうが効果的だということだった。
ザキはすべての敵に必ず効くわけではないし、回復できる魔力は残しておかないといけないが、結局回復につかう魔力のほうが多くなっては意味がないとカンダタは教えてくれた。

サマンオサの城下町に到着するともう暗かったので一泊することにした。
明日の朝、洞窟に向かうことになる。
イザたちは酒も控えめに布団にもぐった。



***



「ぎゃあっ!…なんだよ、イザ、ひやっとしたじゃねえかよぉ」
「ごめんごめん、悪気はなかった」

サマンオサの洞窟は沼地の真ん中、古びた橋を渡った先にあった。

朝起きたイザたちはカンダタが手紙を残して別の手がかりを探しに行ったことを知り、自分たちだけで洞窟を探索することに決めた。
地図を片手に、用意周到なほど薬草を買い込んで慎重に洞窟へと向かったところである。

鉄の橋は沼地の成分で変色がひどく、周辺にウロウロしているゾンビマスターの奇抜な黄色と赤と緑の装束も手伝って気味の悪さを存分にかもし出していた。

洞窟の中は地上よりも暑かった。
ところどころに水溜りが出来ているが、水はどれもぬるい。
チャモロが推測するに、これは地下水で、この暑さは火山が近い証拠なのではないかということだった。

階段を降り、地下二階に着くと、何もない一階とは打って変わって宝箱だらけだった。

「なんだこれ!」
「おい、開け放題か?まさかの」

ハッサンが近くにあった宝箱をあけようとしたので、イザはとっさにインパスを唱えた。
しかし、イザが赤い色を認識するころにはハッサンはもう箱を開けてしまっていた。

「うわああああ!」
「ハッサン!」

箱の中からは不気味な目と舌が飛び出し、重たい箱とは思えないスピードでイザたちのほうに跳びかかってきた。
弾丸のごとく跳んできた箱はチャモロの槍に跳ね飛ばされたが、まったく効いていない様子で再びこちらに向かってくる。

「ミミックだっ!」
「ミミックはザキをつかうよ!気をつけて!」

バーバラがギラの呪文でミミックの視界をさえぎった。

「走れ!」

一行は大急ぎで階段を駆け上った。
下から跳ね上がってくるミミックにイザはルカニを唱える。
ハッサンが大きく地を蹴って、ミミックめがけて飛び降りた。

「くらええええっ!!!」

上から飛び降りたハッサンの足がミミックの鉄の体に叩きつけられる。

「グェ!」

ミミックの体にびしっとヒビが入り、床に落下した。
舌がびくびくと動いているのを見てイザは剣を振り下ろした。

「あー、死ぬかと思った…。これからはインパスかけてから開けような…」

太陽神の贈り物を尋ねて6

ルイーダの酒場を出たイザたちは再びアリアハンの港へ行き、バハラタ行きの船に乗った。
ランシールからアリアハンに向かうよりもはるかに時間はかかったが平和な船路で、出たモンスターといえばしびれくらげかマリンスライムくらいであった。
マリンスライムがスクルトをかけるのがかわいく思えるほど平和だった。

平和な海にかもめの鳴き声が響き、人々がおびえることなく生きている姿を目の当たりにして、イザたちは自分たちの世界のことを思い出す。

「俺たちは…はやくラーの鏡を手に入れなきゃ」

ただ、ラーの鏡を手に入れても、また壊されてしまうことだけは避けなくてはいけなかった。どうすればいいのか…
そう思ってぼんやりとバハラタの宿で日が暮れるのを待っていると、部屋の戸を叩く者が居た。
この世界に知り合いはほとんどいない―――警戒したイザたちは顔を見合わせ、部屋の中に居たチャモロとミレーユが武器を手に取って戸の脇に隠れた。

「はい―どちらさまでしょう」

イザが戸を開けると、そこには大柄な男が立っていた。
年は四、五十歳だろうか。年よりも目を引くのはその外見だ。
総髪に鬚髯、我の強そうな…自信に満ち溢れた野性味溢れる男である。顔は、眉が濃くて目も大きい、あちこちに戦いの傷であると思われる痕が見えた。
服は旅慣れた装束で、腰には大振りな剛剣がさしてある。
戦士というよりは、盗賊に見えた。

「俺は、カンダタ。ルビス様のお客ってーのはあんたたちかい」
「!」

驚くイザの肩を押して部屋に入った男は、しーっと指でイザたちを黙らせ、ミレーユとチャモロに武器を下ろすよう手で指して戸を閉めた。
戸の脇に武器をもった仲間が控えていることなどお見通しのようである。

チャモロが疑い深く尋ねる。
「ルビス様の…と言う割に、失礼ですが、そちらは盗賊のようにお見受けします」
「ああ、元盗賊だよ」

カンダタは両手の手のひらをぱっと見せて、隠し持ってるものがないことを見せた。

「俺はもともと義賊だった。王様の冠盗んだり、貴族の屋敷を襲ったりしてた。
そんなとき、勇者アレルにやられて改心したのよ。
あいつの親父には世話になってた。
その親父が死んだって聞いて、俺も黙ってられなくてな。
アレルが魔王を倒しにいくって聞いて、いろいろ情報集めしたりしたもんよ。
ルビス様が俺の枕元に現れて何か言ってったのはその魔王を倒したって時と、ついおとといだ」

カンダタの眼光が鋭くなった。

「この世界に客人が訪れている、ラーの鏡を探す手伝いをしてくれ…と」

「元盗賊の出番、というわけね」
と、ミレーユ。

「ああ…そこから俺なりに少し調べてみたんだが、アレルたちがサマンオサから持ち出した後どうなったのかがいまいちはっきりしねえ。
ひとつ、サマンオサの洞窟に戻した。
ふたつ、サマンオサの王族が保管している。
みっつ…これが一番最悪だ、行方がわからないアレルたちの誰かが持っている」

「あまり長い時間がかからないといいけど…。
私たちがこっちに来ている間むこうの時間はどうなってるのかしら」
「それはしらねえが、どのみち鏡がないと駄目なんだろ。
潔くあきらめて鏡に集中したらどうだ、姐さん」
「そうね…」

カンダタは鼻をかいた。

「ともかく、サマンオサの城にあるかどうかはもう明日の朝にはわかる。
城にないようなら洞窟にいってみるっきゃねえ。
今日は休んで、明日から大急ぎでサマンオサに向かってもらうぜ」



カンダタの言った通り、サマンオサの城にはなかった。
だが幸い、サマンオサの王族がサマンオサの洞窟に奉納しなおしたことを聞くことができたので、一度奉納したものをまた借り出すのもあれだが、洞窟に向かうことになった。

カンダタはイザたちよりも遥かに強かった。
ハッサンはカンダタに疾風のイリアに似たところを見出したらしい。
重量級のパワーがありながらの鋭く素早い攻撃に感動して、カンダタから秘訣を聞き出そうとしているようだ。
カンダタもそう易しくない。盗賊が手の内を明かすわけないのである。
…つまり、自分で見て盗めということである。

イザ一行だけではパワーとスピードを両立する攻撃手はいなかったので、カンダタから盗めることがたくさんあった。
ヒートギズモや紫色の気味の悪いキノコなどの野良モンスターを蹴散らしながら、カンダタと共にバハラタの北西にあるオリビアの岬へ向かった。

オリビアの岬は静かな湖に接する半島の先端部分である。
大昔、水難事故で引き裂かれた恋人の悲しい魂がさまよい、船が転覆する事故が多発した。
湖に身を投げた女の名前がオリビア…かつてオリビアの悲しい叫びが聞こえるたび船が転覆させられた岬、それがオリビアの岬なのである。

オリビアの岬には船着場以外に宿屋と堅牢な祠があった。
東の山脈を越えた先のさらに先の先にある極西のポルトガという国から派遣されてきたという兵士が警備をしているその祠は、東の果て、グリンラッドに一瞬で飛ぶことのできる「旅の扉」なのだという。
兵士は金髪に彫りの深い顔、色が白く、まだ若いのかそばかすが目立っていた。

カンダタに連れられて祠の中に入ると、どこか見たことのある景色だった。
「これ、あの井戸に似てない?」
イザは不思議とはじめてな気がしなかった。
「この光の漏れ方、確かに似ていますね」
と、チャモロ。

元いた世界には二つの世界をつなぐ井戸があった。
その井戸にそっくりなのである。
ただし、井戸ではなくてただの四角い空間から青い光が漏れているだけなのだが…

「見たことあったのか。不思議なもんだ、どこの世界にもあるのか」
「ってわけじゃないとおもいますけど…」

イザは苦笑しながら青い光に足を踏み入れた。

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・DQ6主ミレ「ほんねリップ」をDQ6目次にのせました
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