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天球ギャラリー

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8/16 更新

・DQ6 イザミレ「小さく開いた距離が始まり」 UP

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小さく開いた距離が始まり

歩けば誰もが振り返る冷酷な美女、だけど中身は面倒見が良くて優しいお姉さん、それがミレーユだった。
ハッサンもミレーユもイザにはないひらめきのセンスがあるようで色々と思いつくことが多かった
(無論結局実行するのはイザの役目だ)から、ミレーユから指示を受けて何かと準備をするのはいつもイザの役割だった。

新しく仲間になったバーバラはそっちの話題に熱心なようで、イザとミレーユについてもしつこく事情聴取してきた。
イザはバーバラに言われてはじめて、男二人女一人の旅なら男が女を取り合うことが多いと教え込まれて納得した始末で、イザ自身はそんなことを考えたことはなかった。

バーバラはその意味でも新しい風を吹き込んだようである。

少し意識して見ると…つまり街ゆく人々から見れば自分たちはどう見えるのかとか、考え出すと面白いのだが少し怖い。
自分たちそれぞれがまだ知らない秘密を抱えているかもしれないし、他の人から見たら自分が思ってもないような思われ方をしているかもしれない。
バーバラに言わせれば、ハッサンは故郷に幼馴染の女がいて密かな恋心を抱いているだとか、意外と一途だろうとか、一人前になったらカッコイイ自分を見せに帰るはずとか、ハッサン一つとっても新鮮だ。


イザがバーバラに自分のことを見てもらおうとたずねると、バーバラは探偵のようにキメ顔で唸った。

「イザってさ~、女の子に慣れてるよね」

あ、変な意味じゃなくて、とバーバラ。

「女きょうだいいるでしょ?
家族に女がいる男って女に慣れてるのよ。
だから女なら何でもいいーとかなりにくいの。
ほら、例えば最初にあたし見ても『女がいる!』って思わなかったハズ!」

確かにそうだ、とイザが大きく頷くとバーバラは残念そうに遠い目をした。

「かわいそうにあたしの魅力に気付けなくて…」
「え?」
「あーなんでもない!なんでもないよっ!どうせあたしは小娘だもん!
…小娘のあたしはともかく、ミレーユとかどうなのよ、イザには女に見えないわけ?
まぁちょっとキレイすぎて怖いけど」


その後、イザはミレーユを観察してみた。

焚き火にかけた鉄の鍋を掻き混ぜる白い腕、丸太に腰掛けて長い足を抱きこむように座っているミレーユ。
オレンジ色の明かりに照らされる頬は陶器のようになだらかな線で、汗で流れた化粧を拭い去っても大して変わらない顔、そして今日モンスターに切られて血を流した唇。

イザは改めて、こんな美しい女性が一緒に旅をしているのだと
…寝食共にしているのだという事実を思い知った。

(ミレーユ、ときどき物憂げな顔するけど、誰のこと考えてるんだろう)

もしやミレーユも故郷に幼馴染の思い人が…なんて、バーバラのハッサン妄想を当てはめてみたりしてイザは身震いした。

(なんだか嫌な感じがするからやめよう)

イザにはミレーユが誰かの女になっている姿がとても想像できなかった。
自分たちはいつまでも仲間で居るんだと気楽に思っていた。
でもそうじゃなくなる時もくるのかもしれない、イザはふと不安を感じた。

(ミレーユに言ったら笑われるんだろうな。いや誰にいっても笑われるか)

この気持ちは自分の中だけにしまっておこう、イザはそう決めたのだった。

8/14 お知らせ&更新&お返事&ぼやき

★お知らせ

1、キリ番のお知らせ

きっと踏み逃げになるに違いないと思いつつ…450000番と444444番をキリ番にします
踏んだ方はジャンルやカップリングなどを添えてごリクエストください。

2、ツイッターはじめました

akilatenkyuをフォローしましょう http://www.twitter.com/akilatenkyu

よろしくしてやってください。




更新

・DQ6「新世界のオルゴール10話」 UP
・DQ6主ミレ「身分差を埋める闇」 UP
・DQ5主フロ「僕と彼女の一定距離」 UP




お返事

>ドヤピーさま

こんにちは。
主ミレ同盟も人が増えてきましたね!私もがんばらねば

ドヤピーさまは主フロも好きなんですか!
主フロも主ミレ並にマイナーなので出会えて嬉しいですwww

応援ありがとうございます!
主ミレのあのエロの続編は書かなくてはと思いつつ
シリアスな展開に気を取られているのでなかなかかけずにいますが
今週か来週中にはがんばって書きたいと思います!

リンク確認させていただきました!ありがとうございます!




ぼやき

くっ、12日はりんご茶さまの絵チャだった…!
その日帰省がかぶったことが恨めしい

というか絵チャの日~コミケの日とダブル被りで恨めしいいいいいいいいいッ
帰省UZEEEEEEEEE お盆URAMESHIYAAAAAAAAAAA
どうしてこうも絵チャの日程に関して運がないんだあああ
(前回も仕事の都合により不可)

DQ新刊はアオイねえさんに頼んで買ってきて貰いました(涙

あ、冬コミの申込書どうしよ!忘れてた!

新世界のオルゴール10

ゼニス王の城の一角、窓の外から差し込むやわらかい日差しの下に背丈の短い草が生えている。
その草の上に安置された不思議な色のだいぶ大きな卵を、バーバラは頬杖をついて見つめていた。

(何が入ってるのかなあ…)

バーバラには孵し方は分からなかった。
ただ、本能的にこれを開けることを知っていただけである。
だが、まだ開けることはできなかった。
開けることは、ある人たちを急がせてしまう。

…バーバラにはいつ開けるか分かっていた。

「なにしてるんだこんなとこで」
「テリー」

バーバラはしゃがんでいた足を伸ばし、腕を組んで仏頂面をしているテリーを見た。
「卵をちょっとみてた」

「でかい卵だな」
テリーは卵に近付く。
「俺がアークボルトで壊した緑色のドラゴンの卵に似ている」

「あんなヌメヌメと一緒にしちゃかわいそうだって」
「ふん、かわいそうもなにもあるか」

テリーは卵にむしろ好意を持って接していた。
うっかり割らないように距離をとっていたし、表面を撫でてみたり眺めてみたりしている。

「あんた意外と…動物好きなの?」
「昔よくモンスターと遊ぶ夢をみたりしたな」

彼は遠い目をしながら微笑んだ。

「モンスターにもちゃんと両親がいるんだ、けど両親は子供の入った卵を置いてどこかへ行ってしまう。
生まれた子供は別の誰かに育てられる」

「なにそれ、なんでそうなっちゃうわけ」
「さあな。俺にもよくわからん。あの世界のルールだったんだ」

卵の表面が虹色に光った。

「この卵にも親はいたんだろうか…。
ま、俺に魔物と天女と人間の親がいたんだからこいつにだっているだろうが」

「…卵の親はあたしだし?」
「お前に動物育てられんのか?大丈夫なのか?」
「いつもファルシオンの世話してるもん!」
「エサしかやってないだろ」
「しかって…」

バーバラはテリーを睨んだ。

「みてなさいよ、超かっこいい子に育てるんだから。
テリーなんてちょいっと倒してみせるんだからっ」

「俺に勝とうって?ハッ、そんな無理な目標立てるなよ」
「馬鹿ね、デュランにもイザにも負けたくせに」
「あれは正気じゃなかった」
「じゃああたしが今マダンテであんたを!」
「唱え終わる前に口を押さえればいいんだろ!」

二人は顔を近づけて罵り合っていたが、ふと口を閉じる。
何か小さな音が卵の方から聞こえる気がしたのだ。

「おい、なんか音が聞こえる」
「動いてる?」

バーバラが卵に触ると、卵が少し揺れた。

「テリー、動いてるよ!」
「どれ」

テリーも手を乗せる。卵がまた揺れた。

「何が入ってるんだろうな。俺の予想はドラゴンだ。
このサイズは間違いない。それもかなり大型」

「卵に詳しすぎ、あんた。モンスターマスター?」

苦笑しながらテリーは卵を撫でる。

「懐かしいな、なんか。なにもかもが。懐かしいのにこんなに近い」

テリーはこの卵とその中にいる存在に不思議な親近感を覚えた。

「バーバラが親じゃ立派になれないだろ、俺が育ててやろう」
「ちょっとやめてよ!テリーに育てられたらひねくれそう!」
「なんだと?!」

また二人はわぁわぁと口喧嘩を始めた。
その声の中、卵は嬉しそうに揺れていた。

身分差を埋める闇

―――あまり意識したことはなかったけれど、彼は王子様なんだわ。

ミレーユはそう一人ごちた。

レイドックで王子に間違えられて(いや本当はそうなのだが単に記憶がないというだけで)、改めて認識させられて、
そしてライフコッドで本当の彼に戻ったとき、今までのイザに少し気品がプラスされた気がしてどうも心に引っかかりを覚えてしまう。

仲間としては全然何も変わらないけれど、躊躇っているのは自分の恋心。

世界に知れ渡った強国と言えば、フォーン、アークボルト、レイドックそしてガンディーノ。
彼は両親のムドー征伐挑戦や、彼自身の功績によって、レイドックの強さを全世界に広めている。
レイドックの王子は国民にも好かれ、女子供からも絶大な人気がある。

暁の星、イズュラーヒン。

誇らしいのに、誇れるほど手が届かない人になっていく。
いいえ、元々手なんか届かない人だったわ。

私はといえば、先代のガンディーノ王の妾になりかけて牢屋行きになった女で、魔法使いギルドの名も無き魔女の一人にすぎない。
彼との関係は仲間。
この旅が終わってしまえば私は居る場所を失うのだ、そう思うと旅がいつまでも終わらなければいいのにと暗いことを思ってしまう。

正直、魔王が四人もいてよかったと今は思っている。
その分だけ旅が長くなるから。

彼の声を聞く時間が増えて、彼の横顔を見つめている時間が増えるから。
あとどれくらい彼の側にいられるのだろう、いつもそう考えている。

ああ、たまたま竜を呼ぶ笛を与えられて役割をこなすために仲間になる運命にあっただけで、彼らの強さについていけなければ私は用済みになってしまう。
世紀の大魔女に、ゲントの神の子といった輝かしい人たちが居る中では技を磨くことを怠れない。
怠らなくても生まれつきの差が存在しているのに、もっと差が開いてしまうのは嫌だわ…。
ハッサンは特別だから違う、彼はもはやイザの相棒となるべくしてラーの書に予言までされていた男よ。

考えれば考えるほど泥沼にはまっていく。
分かっているのに考えることをやめられない。

今はただ、魔王という闇に希望を埋めて抱きしめるだけ…


お題元:http://members2.jcom.home.ne.jp/seiku-hinata/index.html

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