※もしもフローラがⅣの天空の勇者の生まれ変わりだったら。それを知ってるのが家族と旅の仲間だけだったら。
かなりオチのないのほほんとした話です。
「あれーお母さんなにしてんの」
息子の声にフローラは持っていたものを隠した。
「練習よ練習」
微笑むフローラの後ろ手にあるものを見ようと息子は右から左から仕掛けるが母に勝てない。
そこに後ろから娘が現れて手にしたものをぱっと奪い取った。
「あっ、天空の剣だ!」
「お母さんなんでこれ持ってんの!」
「だって普通の剣だと重すぎるんですもの、たまには剣を振らないと体がなまっちゃうわ」
娘は苦笑した。
確かに天空の剣は普通とは違うけれども、仮にも伝説の武器なのに練習に使われるのもかわいそうな気がするのであった。
「お母さんずるいよ!木刀だよ木刀!
師範が言ってたよ練習で真剣つかっちゃだめってー」
「木刀さえ重いのよこの体には…」
フローラはため息をついた。
そんな三人の様子を見ていたリュカは楽しそうに手を振るばかり。
サンチョは主に提言する。
「フローラ様にあのようなものを持たせていいんですか、ぼっちゃん」
「大丈夫、フローラのほうが強いよたぶん」
その後、天空の装備無しではフローラと妹に勝てない息子がヤケクソでギガデインを放つのだが、マホカンタであっけなく跳ね返され、グランバニアの城の庭には大きな穴が出来たと言う。
その穴は後の世に勇者の痕跡として聖地扱いされ、観光名所になるのであった。
勇者はこうも残したと言う。
勇者たるもの、装備や魔法にばかり頼ってはならぬ、と。
(おしまい)
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