忍者ブログ

天球ギャラリー

小説、イラストの保存庫です。
MENU
このサイトは次のURLに移転しました。
http://ten.zemlyan.com/
新URLへ移動します。

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

双星記LV14

「それにしても頑固な王様だったね」
ナインは田んぼのかかしを蹴飛ばし、足元のキメラの翼を拾い上げた。
「レオコーンの話を嘘だの、褒美はおあずけだの」
「娘を想う父親ってもんなんじゃないか。リッカのお父さんもリッカのために色々苦労してたみたいだし」
「ロトはリッカの話が多いよね」
ナインは冷たい目でロトを見上げた。
「ウォルロの天使ロトさまですものね」
「まぁまぁー」サンディが割って入る。「そろそろエラフィタ村に着くよ」
レオコーンを心配したフィオーネ姫は、昔ばあやに聞いたというわらべうたの中にルディアノという言葉があった気がすると言い、ルディアノを探すのを手伝ってあげてほしいとロト達に頼んだのである。そのばあやは今エラフィタ村に居るという。

エラフィタ村は巨大な樹の根元にあった。村人によると樹はご神木であるらしい。村の中心が樹であり、こじんまりとした宿屋やよろず屋、村は平和そうな様子である。守護天使像は壊れており、誰が守護していたのかわからない。こないだの大地震で壊れてしまったのだろうか。入り口からぐるっと回って一軒の家の前を通ると、中から賑やかそうな会話が聞こえてくる。
「あ、おばあさんが二人居る」
ナインがロトを手招く。
「すみませんー」
「あら、お客さんとは珍しいね」
二人の老女がテーブルを挟んでお茶をしているところである。
「こちらにフィオーネ姫に仕えていたばあやがいると聞いてきたんですが」
「それならこちらのソナちゃんですよ」
「ええ、あたしがフイオーネ姫のばあやをしていた者ですじゃ。どんなご用ですかのう」
「姫に頼まれてルディアノという国を探しているんです。わらべ歌の中に出てくると聞いて、その歌を聞かせていただきたくてきました」
「黒バラわらべ歌だね?クロエちゃん合いの手を頼むよ、それっ。ヤミにひそんだ魔物を狩りに黒バラの騎士たちあがる~。みごと魔物を討ちほろぼせば白ゆり姫と結ばれる~。騎士の帰りを待ちかねて城中みんなで宴の準備」
「あそーれ!」
「それから騎士様どうなった?北行く鳥よ伝えておくれ~ルディアノで待つ白ゆり姫に~ 黒バラ散ったと伝えておくれ~北行く鳥よ伝えておくれ~黒バラ散ったと伝えておくれ~」
「ああ…」ナインはつぶやいた。「黒バラ、散ったんだ…」
「結局騎士は帰らなくてね。お姫様は待ち続けたんだけども永遠に結ばれなかったっていう切ない話なのよ」
「切ないですね…」
「それにしてもルディアノってどこにあるんだろう」
「北行く鳥っていうくらいだから北にあるんじゃないかねぇ、でもルディアノなんて国聴いたこと無いけどねぇ…。ほら、セントシュタインはよく行くけど北は危なくって」
お礼を言うロトとナインに、クロエばあさんは意味深に微笑んだ。
「待つっていうのは大変なことなのよ」
その微妙な言い方では若いロトとナインにわかるはずもなかった。

クロエばあさんの家を出た三人はご神木を背に話を始めた。
「散ったってあったよね、でもレオコーンは生きてた」
「永い眠りについていたとか言ってたような…」
「あのおばーさんたちも知らないくらい昔の話みたいヨ?わらべ歌って」
「木こりよなぜ逃げる!」
サンディの声を激しい声が遮った。
ロトたちは村の入り口に黒い人影が駆け込んでくるのをみた。
「ちょっ、レオコーン?!」
「オラ、森の中であんたのことをさがしている女の魔物に出会っただっ!真っ赤な目を光らせながらわがしもべ黒い騎士をみなかったかってよぉ…あんた、あの魔物のしもべなんだろ?!」
「この私が魔物のしもべだと?何を馬鹿なことをっ」
「…レ、レオコーン!」
慌てて走ってくるロトに気付いた彼は、驚いたように声をあげた。
「ロトではないか。なぜここに?」
「はぁはぁ、ルディアノの手がかりを探しにきたんです」
「私のために…すまない。なにかわかったことはあるのか?」
肩で息をするロトの横に、ゆっくり走ってきたナインが並んだ。
「あなた、黒バラの騎士って呼ばれてなかった?」
「む、なぜそれを」
「わらべ歌の中にあったのよ、ヤミにひそんだ魔物を狩りに黒バラの騎士たちあがる~って」
「なに?!歌に?!どういうことだ!」
ナインはロトの手から紙を奪い、レオコーンに見せた。
「確かに私は黒バラの騎士と呼ばれていたが…わらべうただと?私はおとぎ話の住人だとでもいうのか?」
そう言いつつもレオコーンは紙をまじまじと見つめた。
「北行く鳥…北…手がかりは北というだけか。ならば北行く鳥を追うとしよう!」
レオコーンは村人の視線も気にせず勢いよく村の外へと駆け出していった。
「ロト、追うよ!ほらっ」
「レオコーン…馬ずるいぞ…」
ナインに腕を引かれつつロトは呻いた。
PR

Comment

お名前
タイトル
E-MAIL
URL
コメント
パスワード

Trackback

この記事にトラックバックする

× CLOSE

What's New

メニューはBlog上部にあります。
★ Readme>当サイトについて をご一読の上、自己責任でご閲覧ください★

HIT >>次480000

最終更新: 移転しました。(07/30)

管理人:古川晃
 

拍手・コメントなどお気軽にどうぞ

アンケート

Quickvoter

Q.第2回更新してほしいジャンル投票

主ミレ(DQ6)
主フロ(DQ5)
DQ9
海闇(遊戯王)
マテリアルパズル
その他
※作品傾向:エロ

ブログ内検索

management

アクセス解析

× CLOSE

Copyright © 天球ギャラリー : All rights reserved

TemplateDesign by KARMA7

忍者ブログ [PR]